〜瑛斗side〜
優花は30分近く泣いていた。
「ふ……。ひっく…。」
「落ち着いたか?」
優花は目を潤ませながら、コクンと頷いた。
「もう家に着いてる。車から降りるぞ。」
優花は頷き、車から降りた。
すると、優花が口を開いた。
「……さっきの林さん?は…?」
「あぁ…。親父が来るからその準備とか。」
林のことは気にすんのかよ…。
俺はそんなことを考えながら家のドアを開いた。
ガチャ…
「広……。」
優花は辺りをキョロキョロ見回す。
「…クス。お前の部屋に案内するよ。」
すると、優花は俯いた。
「あ…。うん。お願いします…。」
コツコツ…
長い廊下には、靴の音だけが響く。
俺は1つの部屋の前で足を止めた。
「ここだ。」
