〜優花side〜


「え………」


侑は顔を真っ赤にした。

「あ、えっと…。優花、ゴメン。俺、好きてかそういうの分かんないんだ。だから…ゴメン。」


「侑。」


「な、なに?」


「ありがとう。」


「?え…?」


すると、突然屋上のドアが開いた。


ガチャ…


「優花。」


すると、そこには西園寺サンがいた。


聞いてたよね…。


「俺の勝ちだな。どうする?一週間まだこの学校いる?」


「あれ?一緒に住むっては聞いてたけど、転校の話は聞いてないけど?」

「あ、言い忘れてた。まぁ、いいだろ?んで、まだいる?」


「勝手ね…。もう心残りないからいい。」


「おい!優花!どういうことだ?!」


侑がかなり混乱してる。

当たり前だよね…。


「詳しくは昨日、優花と一緒にいた女子に聞け。行くぞ?」


「うん。……侑、バイバイ。」


キー、ガチャン…


私は西園寺サンに誘導され、車に乗った。


「ホントに連れてこられるとは…。」


「ははっ…。林、家まで。」


「かしこまりました。」


車が走り出した。


みんなゴメンね…。ホントゴメンね。


ポンポン


すると、瑛斗が私の頭を撫でた。


「ゴメンな…。こんなやり方しか出来なくて。傷つけて…。せめて、泣いてくれないか?俺が受け止めたい。」


そう言って西園寺サンは優しく微笑んだ。


くそっ…。視界が…。


「………なんでいきなり。優しくっ……すん…のよぉーっ!うぅー…。」

「だって、そっちの方がカッコいいだろ?」


「な、なによっ…。侑のが…何っ…培もカッコイい…もん。ひっく…。」

「絶対に守るから…」


「うぅ…。わぁぁんっ。」

私は不覚にも西園寺サンに励ましてもらい、号泣した。