〜優花side〜


授業前の休み時間。


「優花ーっ。 授業サボんない?」


「まったく愛は〜。 侑、どうする?」


「サボろーぜ。」


「「了解っ!!」」


私たち仲良しグループはよく授業を抜け出す。


「お前ら! どこに行くんだ?」


うわ…。鬼先だ…。


鬼先は学校1ウザい先生だ。


「具合悪いんで外行きまーす☆」


雅人…。超笑顔だよ…。

「…何か問題でも?」


そして空!目が怖い。


「いや…。 治ったら戻るように…。」


さすがの鬼先も空にビビったようだ。


「「はーいww」」


私たちは成績がいいため、だいたいの先生は文句は言わない。


ガタン…キー


「気持ちー!!」


侑はそう言って微笑んだ。


私たちのサボリ場所は屋上。


「だねー。」


風が気持ちー。


「優花。」


侑がこちらをじっ…と見ている。


「ん? 侑、どーした?」

「髪にゴミ着いてる。」


「え、どこどこー?」


私は頭を探った。


「違う違う。 もっと右。 あー、違う。 …もぅ、仕方ないな。」


そう言って侑は私の髪に触れた。


「取れた。」


そう言って侑はニッコリ笑った。


ドキンー…


私は侑に片思い中ー…。



〜瑛斗side〜



学校帰り。


歩きダリー。 車故障とかマジふざけんな。


「ふざけんなよ!!」


!? なんだ!?


俺は声のする方へ向かった。

すると、そこには小さな女をかばう女。

そして、大人数の女がいた。


喧嘩…?


「あんたらが好きな奴が柚々に告っただけで柚々を拉致ったわけ? 意味分かんねえ。」


「う、うっさい!!」


「あんたに何が分かんのよっ!!」


「そーよ!」


「分かるわけないじゃん。 てか、何で柚々、拉致る必要あんの? なんか関係ある?」


「う、うぜぇ!!」


そう言って女はかばっている女を殴った。


「ゆ、優花ちゃんっ…」


「いった…。クス…。心配しないで? 大丈夫だよ。」


するとかばっている女は大人数の女を睨んだ。


「なんだよ…」


「それ以上ザケたまねすると、侑たち呼ぶよ? まぁ私だけでも十分あんたらを殺れるけど。」


「げ…。 中野、絶対に許さないから!!」


そう言って女たちは逃げていった。


「優花〜。 ごめんなさい!」


「柚々は悪くないよ。」


そう言って、女…いや。
中野 優花はニッコリ笑った。


「かっけぇ…」


優花を絶対に俺のものにしてやる…。


俺はこの女…。

中野 優花に惚れたらしい…。