〜瑛斗side〜


近くで見るのは初めてだ…。


遠くからみて可愛いとは思っていたが近くで見るとすごく綺麗だ。


ヤベぇ…。緊張する…。


「えっと…。中野優花。俺と一緒に暮らせ。」


「……はぁ!?なにそれ!?」

「え?」


俺、何か間違えた?

「アホ瑛斗。ちゃんと説明しろよ。」


大樹?


俺は声のする方に振り向いた。


「大樹!なんでお前、ここいんだよ!男子だちはどうしたんだよ!」


「あ、それなら大丈夫。林さんに電話して代わりに見張ってもらってる。お前が心配でさ〜。」


そう言って、大樹は俺の肩に腕を乗せた。


「それじゃダメだろ。もっと詳しく言え。」


「…分かった。優花、俺はお前に惚れた。だから、付き合ってくれ。」


優花がしばらくして口を開いた。


「…………それであなたと暮らせと?」


「あぁ。」


「あのー…。大変嬉しいけど、お断りします。」

だよなー。


「…そう言うと思った。なら、賭をしないか?お前が負けたら、俺と暮らす。お前が勝ったら、俺はキッパリお前のことを諦める。」


「はぁ?」


「この賭をしないって言うなら、お前の母親、一生無職になるぞ。」


「はぁ!?なにそれ!?」


優花が俺を鋭く睨んだ。

「賭に勝てばいいことだろ。」


そう言って、俺はフッと笑った。