〜優花side〜


「近くで見てもイケメン〜」


愛がうっとりしながら言った。


愛…。目がハートマークだよ…。


「ま、タイプじゃないけど。」


「はは……。」


でも、ホントに鴬華学園の制服だ…。


「とりあえず話かけようぜ。」


侑が真剣な眼差しで言った。


「だね。」


私たちはイケメン2人に近づいた。

私は相手を睨みんだ。


「葛城高校の方がこんな庶民高校に何のご用ですか?」


「喧嘩なら買うけど。」


「優花、聞き方、トゲあるよ…。大雅は喧嘩売るな!…たく。しょっぱらから威嚇すんなよ…。」

侑はため息を付くと、「で、何の用?」と話を切り出した。

すると、イケメンのうちの1人が私を見て微笑んだ。


「中野優花に話があってきた。」


……えぇ!?


「はぁ!?私!?」


「優花…知り合い?」


雅人が恐る恐る聞いた。

「イヤイヤイヤ!全く知らない!どちら様!?」


私、鴬華学園の人とケンカした覚えないよ!?


「俺は西園寺瑛斗。で、コイツが名倉大樹だ。」


「「………。」」


みんながポカンとしてる中、侑だけが冷静だった。


「……で。優花に何の用?」


「用があるのは優花だけだから他は外してほしい。」


え!?なんで!?


「そういうわけには行かないな。優花1人だけにさせらんね。」


「なら、女子はいていい。男子はムリだ。」


「はぁ?ふざけんじゃねぇよ!!」


侑が西園寺サンを鋭く睨む。

「1人にはさせらんねーんだろ?大丈夫だ。何も手は出さない。」


「……分かった。」


「じゃ、男子はこっちの方へー。」


そう言って名倉サンが侑たちを誘導した。

侑たちが言ったのを確認して、西園寺サンは私を真っ直ぐ見た。


「じゃ、めんどーなんで、一気に言うな。」


…私、何かした?思い当たることありすぎ…。