〜優花side〜
朝。学校。
ガラッ
「あ、優花ちゃんおはよ。」
「よっ。優花。」
柚々と愛が手を振りながら言った。
「おはよー。」
ガラッ
「「はよー。」」
侑と雅人が来た。
「おはよー。」
ガラッ
お次は空が来た。
「空、おはよ。」
「…はよ。」
次の瞬間、愛がいきなり抱きついてきた。
「優花ー!!」
「うわっ!!何!?」
「今日もサボろー。」
「えー。ま、いいけど。侑、どうする?」
「いいよ。んじゃ、屋上ー。」
「「了解っ」」
私たちは屋上へ向かった。
ガタン…キー
「お、先客。」
そう言って侑は指差した。
私たちは侑が指差す方を見た。
そこでは大雅が顔に本をかぶせて寝ていた。
「みんな、しーっね!」
そう言って雅人は大雅に静かに近づき…。
「火事だぁーー!!」
と、大雅の耳元で叫んだ。
すると、大雅が飛び起きた。
「火事!?…て、雅人」
そう言って、大雅は雅人の首に手を回した。
「何やってんのかな?」
「え、何って起こしただ……ぐぇ!?」
雅人は大雅の腕を叩きながらもがいている。
あーあ。余計なことするからw
「苦し…い!死ぬぅ!」
「あー。耳痛くて聞こえねぇ。」
「すみません!すいませんでした!」
「よろしい。」
大雅は腕をほといた。
「ゴホッ!死ぬかと思った。」
「「自業自得。」」
「みんな揃ってヒドい!」
「ね、見てみて!イケメン!」
そう言って、愛は校門の方を指差した。
すると、そこには見慣れない制服を着た人がいた。
「あれ、鴬華学園の制服じゃん」
侑が何か考え込みながら言った。
「どうしたの?」
「いや…。金持ち高校がこんな普通の高校に…。しかも今、授業中のはずだぜ?」
「て、言うことは…。」
私と侑は目を合わせ、頷いた。
「「雅人か大雅、なにかやらかした?」」
「やってねぇ。」
「やってない。」
「だってよ。侑、どうする?」
「降りてみようか。」
「そうだね。みんな降りるよ。」
「「はーい。」」
私たちは校門へ向かった。
この出会いが私の運命を大きく変えるとは知らずに…。
