〜瑛斗side〜
朝。
「林、車出してくれ。学校遅れる。」
「あ、瑛斗様!お待ちください。お父様が連絡してほしいと。」
「めんど…。」
俺は携帯を取り出し親父に電話をかけた。
RRRR…ピ
『お、瑛斗ー。』
「なんだよ。早く用件言え。」
『お前が言ってた子連れてくるなら来週一杯までに頼む。』
「はあ?なんでだよ?」
『俺、再来週から仕事で3ヶ月〜1年くらいイギリスに行かなきゃなんだよ。』
「だから?」
『俺もその子に会いたいんだよ。だから、もし、来週までに間に合わなかったら連れてくるのなし。』
「はぁ!?そんな…『頑張れ。じゃーな。』
プツッ、 ツーツー…
「クソ親父…。林、車出してくれ。それと今日は学校休む。とりあえず大樹を迎えにいってくれ。」
「かしこまりました。」
林は車を走らせた。
数分後。
俺は大樹と合流し、車に乗った。
「案外、動くの早かったなー。まだ動かないって言ってたくせに。」
「仕方ないだろ…。」
「親父さんも唐突だなー。」
「はぁ…。」
「今からどこ行くわけ?」
「桐島高校。優花に会いに行く。林、頼む。」
「かしこまりました。」
俺らは桐島高校に向かった。
数分後。
「着きました。」
「サンキュー。少しかかると思うが待っといてくれ。」
「分かりました。瑛斗様、頑張って下さいね。」
そう言って林は優しく微笑んだ。
「あぁ。行くぞ。」
「おうっ」
俺らは林と別れた。
「へぇー。ここが桐島高校…。」
でけーな。まぁ、うちの学校もデカいけど。
「あ、おい。屋上見ろよ。」
俺は大樹言われた通りに屋上を見た。
そこには優花たちがいた。
「今の時間帯って授業あってるよな?」
「多分、サボリだな。」
「はは…。あ、おい。ターゲットがこっちガン見してるぞ。」
「目そらせ。気づかないふりしろ。」
多分、アイツら気になって降りてくるはずだ…
すると、案の定。
優花たちがきた。
「俺に話合わせてくれ。」
「了解。」
優花は必ず手に入れる。