清水君の嫌いなヒト



『付き合って』って僕から言えば良いって事は分かってる

でも
この鈍感無自覚がばっさばっさと他の男のアプローチを気付かずになぎ倒しているところを見ると

…どうしていいか分からなくなってくる


そんな榊が僕を好き?
夢物語過ぎて受け入れられるわけが無い


でも、もうそろそろ腹くくらないと
他の野心がある奴に取られそうだ

自分から動くのは余り好きじゃないんだけど
榊ならまぁしょうがないかと思ってしまう辺り


完璧に毒されている気がしてならない



しかも僕だよ
そんな気障ったらしいこと言えるキャラに見える?

そんなこと言ってる自分を想像しただけで鳥肌物だね



『うわー、ちょーうける』

独り言も空しいのだが
言わずにはいられなかった




_________...



「んぅ…?」

気が付いたら
何かふかふかなものに体をくるまれていた


あー、もうちょっと寝かせて…



あれ?
ここどこだっけ?



『起きたんだ』

「んー?…あ!し、清水君!」


わたわたしつつ起き上がると
私が寝ているベッドの上で足を組んで文庫本を呼んでいた清水君はパタンとその文庫本を閉じた



…なんだか
一枚の絵みたいだったからもっと続けて欲しかったって言ったら変だろうか?



『最近寝て無くて徹夜ばっかりしてんじゃないの?』


どうせ榊のことだからと言って笑う清水君は
いつもよりも優しく感じる