一瞬目が合った雛は、 今笑ったような、元から笑っていたような、 そんな感じで。 俺から目をそらし、雛の目の前で眠っている祐介に目をやった。 遠くなっていく。 距離が、心が、俺と雛のすべてが。 何処か離れていく感覚。 コレでいいと思っても、 コレじゃ駄目だと思ったり。 俺と、俺が。 俺と、雛が。 遠くなっていくんだ。