また一枚、桜がはらり、と教室へ舞い込んできた。

そう、私の彼氏はこの桜。正確にいうと、風谷桜矢(かぜたに さくや)。
一年前に病気?かなんかで亡くなったの。

「咲、ごめんなぁ、1人にして。ほんまにごめん。これからはこの桜が俺やと思って。年に一回しか俺の顔は見せれんけど、俺やと思って。
咲。今まで幸せにしてくれて、愛してくれて、ありがとう。ずっと見守っとおからな。ほんまにありがとう。そんで、これからもずっとずっと愛してる。  風谷桜矢」

これが桜矢が残してくれた手紙。名前の横に貼ってある桜が、桜矢が息をひきとってからの私の彼氏。


##-----##-----中学1年春-----##-----##
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私と桜矢の出会いは小学校に入学した時から出会っていた。小学生の時は別に何にも思っていなかった、普通の男子。
でも、中学に入学して新しく出会った。
中学ではクラスも一緒になり、出席番号が近いことから席も前後になった。
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「桜矢ー!クラス一緒やな!よろしくーー!!」
「おーー!咲!よろしくやな!!」
まだこの時はなんの気持ちも無かった。でもただ、なんか、かっこ、、いい。
 ちょっと桜矢と話をしたり、友達としゃべったり・・・
そんなことをしていたら教室のドアが開いた。
「はぁーい、みんな初めまして!1-1担任の、藤谷です。よろしくお願いします。」
「もう1人の担任の、山田です。よろしくなぁ~」
2人の担任が入ってきたときの皆の反応はとにかく、メッチャ面白かった。
 2人は自己紹介を終えたあと、みんなに体育館へ行くように誘導した。

「只今より、平成2×年度〇〇中学校、入学式を行います。一同、礼! なおれ。」

今日は中学校の入学式。新しいことが始まる日。
部活、勉強、恋・・・。
中学校生活3年間、楽しく暮らせますように。

校長先生の長い話やら、PTA会長の話を軽~く聞いて、入学式終了。
いやぁ~おもんなかったねぇ~。
 教室に帰って、生徒手帳が配られたり、名札が配られたり中学校生活に必要なものが色々配られた。