嵐の日から(短編)



彼女は乱暴に居間を飛び出すと、自室の机の引き出しを開け、イヴァンからの手紙を抱き締めてベッドの上でうづくまりました。







空はいよいよ灰色の雲が覆い尽くし風も海も恐ろしい唸り声を響かせてきます。






室内は明かりをつけるほど暗くはありませんが、文字を見るには読みづらい明るさです。







感情が落ち着いてきたベラトリスは手紙を順繰りに読み返しはじめ、一番最近の手紙を読み終える頃にはすっかりいつもの調子に戻っていました。






「この家が無くなるとき、私も私でなくなるんだわ」







外はすっかり暗くなり、風はますます強くなりす。







彼女は手紙を胸に抱いたまま、毛布をかぶるとつかの間の眠りに落ちてしまいました。