「失礼します。」
…誰かいないの?
私は、保健室の中へと足を進める。
人気(ひとけ)の感じない保健室。
少し横にでもなっておこうかな。
いつか、
保険医がくるだろう。
そして、シャっとカーテンを開けた。
「…ん~?」
「…な、何でいるのよ!」
そこにいたのは、
眠気眼の麻耶駿太郎だった。
「寝込み襲いに来たの?」
「んな訳ないでしょ!!」
ったく、今日の私ってついてない。
昨日の惨めな思いが甦ってくる。
「寝れば?」
「言われなくても横になるわよ!」
私は、数個空けた所に横になろうと考えた。
こんな奴の近くには寝たくない。
