臨海学校が終われば、待ちに待っていた夏休みが始まった。



そして今日は、珍しく一人で都心の方へとお買いもの。

なぜかというと、2日後は皐月の誕生日だから。




今年の私の誕生日はなにも貰ってないけど、去年はすごい欲しかったものをくれたから。

じゃなくても、皐月は幼い頃からの友達だから、大切にしている。





少し混んでいる電車に揺られながら外の景色を見る。





ちなみに聡ちゃんはというと…サラリーマンは休みがないんだよと文句を言いながら仕事。

そんな忙しい聡ちゃんにもなにか買ってあげようかと思ったけど、臨海学校の時を思い出すと、そんな気も失せた。



「なんであんな意地悪…」


聡ちゃんのバカと言いながらも、やっぱり私の心は聡ちゃんだけで染まっていた。