年下彼女に負ける俺-1-

「いいから乗って。」



聡ちゃんに言われるがまま、車の助手席に乗る。




「帰るぞ。」


「帰るってどこに?」


「家だよ。」





私の問いに答える聡ちゃんの答えが普通すぎて、少しだけイラっとした。





「たまには聡ちゃんの家にでも行きたいな…」



どうせお父さんやお母さんが帰るのは、夜中だし。






だけどそんな呟きもスルーする聡ちゃんは、やっぱり大人だった。