聡ちゃんに連れられて来た場所は、アクセサリーショップだった。


「またネックレス買ってやるよ。」


「えっ…でも…」


私がそう言っていても、聡ちゃんは強引に引っ張ってきた。



そんな力強さも格好よくて、ちょっとだけ…本当にちょっとだけ。

私は悔しくなった。




だって聡ちゃんは、いつも私のことをドキドキさせて…キュンとさせて…。


やっぱり今思うと、ちょっとだけではなくて、かなり悔しくなって、ついには笑ってしまった。





「聡ちゃんって…ずるいよね。」


なにも知らずになにが?と聞いてくる聡ちゃんが可愛くて、今なら罰ゲームさえもいいと思えてしまった。




やっとそんな風に思えてきた私の心は、晴れ始めていた。