年下彼女に負ける俺-1-

カタッ____。


すぐ近くで音がして、私は目を覚ました。






「あっ、悪い。起しちまったか。」


ベッドの横の方を見ると、聡ちゃんが椅子に座っていた。





「紗枝香さんは…?っていうか、聡ちゃん仕事は?」


紗枝香は帰った。

そう言いながら私のおでこを触った聡ちゃんは、少しだけ下がったなと言った。




「それと、この時間はとっくに帰ってる時間だから。」


そう言われて時計を見ると、6時半過ぎだった。

本当だと呟いては、ははっと軽く笑った。





「っていうか私、すごい寝てる。」


そんなことにもいいんじゃねえのと言ってくれた聡ちゃんに、今なら話せる気がした。