クリュっちが一喝すると、何か言いたげだったオルビスも黙る。

本当に男なのはどこのどいつだ。

オルビスもオルビスで、黙ったのはクリュっちの気迫に圧倒されたからではなく、納得したようだった。

一大決心をした瞳でコルニクスを操縦するかつての戦友は、色気があって、大人びて見えた。

いいなぁ、恋か。

なんか自分だけ置いていかれた気分だ。

帰りはあっという間だった。

インフィニートゥムの倉庫に先にコルニクスが入る。

ドラコが着陸するには旋回が必要だが、クリュっちは何ともない顔で、倉庫に上手くドラコを入れて見せる。

「本当に告んの?」

背負っていたパラシュートをおろすオルビス。