話しかけるとしたら…いい天気ですねとか?

いや、気遣ってるのバレバレか。

「…引っ越すぞ」

「そうですね。いい天k…へっ!!?」

引っ越し!?

「ど、どこに?」

「パクスに」

そう言うや否や、クルシオさんは旋回を始める。

ああ、もうテラ・ドムスに着いていたんだ。

いつも通りの場所にあるテラ・ドムス領空は、
いつもより若干賑わっていた。

ユピテルが下見に来たのだろうか。

報道関係者がユピテルに襲われるテラ・ドムスを見ようと、張っているのだろうか。

どちらにしろ怖くて、急いで旋回に入った。

「パクスに移動開始ー!」

クルシオさんはみんなに事情を説明してから叫ぶ。