「なんか…あっけなくね?」

ウィンクルムさんが皆を代表して代弁した。

「最後だけやたらとあっさりなような…」

だって、"じゃ"って言ってすぐさま飛び立っちゃったよ。

「多分セルにハートを持っていかれそうになって、あわてて帰ったんじゃないかな?」

「き…っ」

「きも」

ウィンクルムさんがおかしなことを言うから、つい"きもい"と言いそうになってしまった。

クリュさんは言ったけど。

「クリュ兄ひど!
セルも"き…"って言っただろ。何言いかけたんだよ。"き"って何の"き"だよ!」

「き…れいな心の持ち主だねって言おうとしたんだよ」

「嘘つけ」