…散々、幸を堪能しスッキリした俺とは対象的に
幸はぐっすりと(いや、ぐったりと?)眠っていた。


真っ白な肩に吸い付き、
俺の証を残す。


シーツを握る左の薬指にはもう一つの証を。


もっとかっこよく渡したかったけど…幸、ごめんね?

君はどんな顔するかな?


ニヤケながら、
眠る幸を抱きしめて、俺も夢の世界に旅だった。



次の日、
モソモソと動く気配に目を覚ました。
薄目で幸の様子を窺う。


幸は目を擦り…
左薬指の違和感に気づく。
―銀色の指輪。
オレの独占欲の証。



一瞬で目をバチッと開け、声もなく驚く幸。

可愛い。
ダメだ。笑ってしまう。


「さっちゃん。
それ、外しちゃダメだよ?」
と声を掛けると、一瞬ビクッと驚いて俺の方を見る。

その表情が可愛くて、
思わず指輪の輝く指をパクリとくわえる。


やっと捕まえた。
オレのお姫サマ。

幽閉はしないけど、
どうかオレのこの胸の中にずっといてくれないかな。

オレの大事な大事な
最後の女。



ねぇ、幸。
今日は土曜日。ナニして遊ぼうか。


…END…