ニコニコと王子様スマイルを振り撒きながら私を抱き締める神崎クンはかーなーりたちが悪く、私を極限まで苦しめる。


「神崎クンそろそろチャイムなるんですけど!! 離してください!!」

「ツンデレなんだね、鈴奈。それと……」



『これからは奏っつったろ』

 その囁きは耳の奥に痺れる様な甘い余韻を残した。






 ……私の気の休まる時間は、どうやら暫くお預けみたいだ。