「んー……おかえり、和真君」

「なぁ、体調は? 大丈夫か?」

 本当に心配そうに覗き込んで来るので、私は苦笑しながら大丈夫だと頷いた。
 ていうかそんな心配ならあんなに揺さぶるなって言いたい。

 快調でもつらかったよあれ!

 私の返事を聞くと和真君はホッとしたように笑って、隣のベッドに腰掛けた。
 ふと目に入ったのは、最近(でもないけど)新しく和真君の頭に走っている紅白のメッシュ。この人頭おめでたいよね本当。

 その色を見てると、なんとなく体育大会の事……というか、柏崎君の事が頭を過る。
 あー、思い出したくなかったのに。ばかずま!


「……あー、えっと、柏崎君はあのあと……どうなったの?」