「せーのっ! っいち、に……わわ!!」


 砂が鳴る音と共に身体に衝撃。馴れたとはいえ、やっぱり痛い。
 上から柏崎君の溜め息が聞こえたのも、気のせいでは無い……よね。


「痛い……今回いつもより早かったね」

「…………」

「ていうかさ、柏崎君もちゃんと掛け声、声に出してよ!」

「なんで」

「なんでじゃない、ちゃんと説明したでしょ? 出さなきゃ息も合わせられないの」

「…………」

「次からは出してね? じゃあ、もう一回!」


 返事は、来ない。