「奏ってさ、結構嫉妬深いんだよ」 「……え、そうなの?」 まだこの辺りの廊下には人影は無い。人の波はきっと、お昼休みだから食堂や中庭に集中しているんだろう。 「うん、最近なんて特にね。イライラしてるのよく見るし」 あんなに普段女の子にニコニコ愛想振り撒いといていざとなりゃ嫉妬深いって、それ、超面倒臭いタイプの男じゃないか。 「典型的……かは分からないけど、面倒臭いタイプだね、奏君」 「フフ、まあ、そうだよね」 春川さんもやっぱそう思ってたみたいだ。