「うるさい……、保健室ですよ、ここ……」 「あ、ご、ごめん」 後輩に注意されてしまった。 正論だから何も言えない。 「どーせ先輩、なんで分かったのぉ、とか思って……るんでしょ」 「え、う、うん」 花折君の淡々として抑揚の薄い声で『なんで分かったのぉ』はなかなかインパクトがあったよ、うん。 「だって、それ、スリッパ」 「え……? あ、だからか……」 カーテンが閉まっているとはいえ、相手の靴は見える。 そうか、私スリッパだった。 確かに上履き代わりにスリッパなんてはいてんの私だけだよね。