高1冬


ピンポーン

「はい」
「学校。遅刻するよ」
「今いくから、ちょっと待ってて」



あたしの片想いわ
今年で9年目。
あたしたちわ
さすがにインターホンごしで
話す様になった。
さすがにね、(笑)


ガチャ


あれ?
また伸長のびた?


「おはよ」

前髪の隙間から見える
透き通った瞳が
すらっとした鼻筋が
あたしを捕らえるかの様に…

って!あたしすごい変態じゃん!何語ってんだし!


「りか?どうかした?」
翔があたしの顔を
覗きこむ。

「な、何でもない」
「顔赤いぞ」
「は、は、はあ?早く学校いこ!」


翔わくすっと笑って
自転車にまたがった。
あたしわいつもと同じ様に翔の後ろに座る。
重いと文句を言われながらもここに座るあたしの勇気すごくない?ね?ね?