「そのうち話すよ。全部、ちゃんと」 待ってて、と、頭を撫でられると、もう何を言う気もなくなった。 ずるい、という意味を込めてじっと見つめる。 この後に、顔から火なんてものじゃない爆弾発言が、待ち受けているとも知らずに。 「日本とイギリス、どっちがいい?」 「え? そりゃ、日本の方が」 「そう。ね、鳴海」 里吉は、鳴海が今までに見た中で一番綺麗な笑顔で、こう言ったのだ。 「将来、社長婦人になる覚悟はあるよね?」 「……はい?」 おしまい。