喚く鳴海に、里吉は正面から顔を合わせて言った。 「やけにそこつっかかるね」 「だってー」 「ふぅん……やきもち?」 「は!?」 鳴海の声が裏返った。 吹き出すのを堪えながら、里吉は顔を近付ける。 脅しの効果が薄いのなら、し続けるまで。 という、単純なのかなんなのかよくわからない理屈でもって、里吉は度々こんな行動に出ていた。