学校では、ずっと朝のことを考えていた。

「來譁~。生きてるかぁ?」

友達の美谷麗華(みたにれいか)だ。

麗華は、名前の通り容姿端麗だ。一言で言えば、美人の域だ。

そんな人と一緒にいるのもどうかと思うが、小学校からの付き合いだから何とも思わなくなってしまった。

「あぁ、なんとかな。」

薄く笑ってみせた。

「その顔やめなよなんかヤダ」

「ひどくねーか?いくらなんでも」

「んで、何があったのさ」

「それがさ・・・」

朝の事をすべて話した。

「それってさぁ、あいつの事?」

麗華が指差した方向を見てみた。

「あ、あぁあああぁぁぁ」

あたしは、変な声を出していた。

そこにはもちろん、櫂冶の姿があった。