「ハァハァ…楓、いる!?」
―――…あぁ、そうか。
俺はこの時、嫌でも悟ってしまった。
やっぱり響花の好きな人はコイツだったんだな。
こんなに息を切らして心配して…
俺はやっぱり男としては響花にとって嫌いな存在で。
どうしても家族的関係からは抜け出せなくて。
ひょっこり横から現れた奴の傍で笑ってる響花を見守らないといけねーのかよ…
理性失くして爆発させて強引にキスする奴より…そりゃあ自分を優先させてくれる紳士的な奴の方が良いよな…
俺は響花の腕を振りほどいてさっさと帰った。
一刻も早くあそこから抜け出したかった。
…響花とアイツが仲良くいるところなんて見たくなかった。
自分が何をしでかすか、分からなかったから。


