「……響花は俺のこと嫌いなのか?」
あぁ…そうか。
そんな言い方があったんだね。
思いつかなかった。
一晩使ったっていうのに。
――――…バカだなあ、私って。
「そうだね。…嫌いだよ」
本当は逆なのに。
そんな事今まで微塵も思った事無いのに。
胸が痛い。
でも、こんな胸の痛みは郁に比べればずっと軽い。
郁は一体私のために何度こんな痛みを味わってきたのだろう…?
「……1つだけ。響花は俺のこと………………何でもない」
どうしてそんな顔するの?
どうしてまた、いや、それ以上に悲しい顔しているの?
郁は私と別れて幸せになれるのに。
そんな顔しないで欲しい。
私はただ郁にとっては“ズルい”ポジションで。
それは雪音と私と郁に当てはまるとても特別な絆。
男女の友情なんて有り得ない―――だけど、私と雪音と郁は…本当に気心の知れる仲で。
現に雪音は私と郁が付き合ったと言っても今までと変わらず接してくれていた。…まぁ、ちょっとはからかわれたりしたけど、根本的なモノは変わっていなかった。


