嫌な予感はしていた。
何となくこうなるんじゃないかと思ってた。
――…きっと昼休みの久谷さんの用事はこのことだったんだ。
“私の郁をとらないで”
本当はこの言葉を言われるのが恐くて久谷さんと取り合わなかった。
じゃあ、何で郁はいつものようにキスマークを付けてくれたんだろう?
―――…あぁ、そうか。
郁は誤魔化してたんだ。
私が久谷さんのこと尋ねたとき「は?女?」って聞き返して結局名前も教えてくれなかった。
つまり、私と付き合ってたけどやっぱり久谷さんを好きになって、それがバレると私は郁のもとを去る。
郁にとって私は“特別な存在”だ。
自惚れているわけじゃないけど、コレは雪音と郁と私にだけ当てはまる関係なんだ。
だから、彼女としては要らないけれど、“特別”な人としては必要とされている。
それは
―――とってもズルくて近くて……卑怯な位置。
今の私は、たとえどんなポジションでも郁に必要とされている事が嬉しい。
…私は、郁がそれぐらい……


