そんな、グルグルと廻る終わりのない思考に終止符を打つように雪音が疑問を投げかける。




「響花はどうしたいの?」




優しく尋ねてくれる雪音。私は何度この声に、心に、救われたことだろう。




「……私は郁との関係が壊れることが恐い」




そんな逃げた回答をする私を雪音は首を振って許さない。




「違う。響花はどうしたいのって聞いてるの」




雪音の真っ直ぐな言葉に思わずドキリとする。


もう、隠す事は出来ない。




「……郁ときちんと話したい」




「分かった。じゃあ、明日。郁の家で待ち合わせ。どう?」




「うん。ありがとう」




雪音がここまで私のために動いてくれている。
もう、逃げちゃダメだ。
私が自分で話したいと言ったんだから。