暗闇の中、手探りで壁に手を置きゆっくりお兄ちゃんの部屋へと入った。
ふんわりと微かにお兄ちゃんの匂いがする…。
スンスンと密かに匂いを嗅いでいると、肩を軽く叩かれる。
ビクッと肩が跳ね、匂いを嗅いでいたことがバレたかと思い謝る準備をしながら後ろを振り向いた。
振り向いた目の前にあったのは、携帯の光で照らされたお兄ちゃんの顔。
ビックリし過ぎて目を見開いてしまう。
「び、ビックリしたぁ」
「そういえば携帯のライトがあったんだって思い出して」
二カッと歯を出しながら笑うお兄ちゃんを見て、心が安心するのがわかる。
お兄ちゃんの携帯のライトがあるからといって、足場は真っ暗でなにも見えない。
ゆっくり後ろに下がると、何かが足に当たった。


