「何?」 私の声にビックリしたのか、不機嫌そうに言う男の人。 「あなた、数日前、私が買おうとした購買のイチゴロールを奪った人!」 真顔でそう叫ぶと、男の人はいきなり吹き出す。 逆にビックリして目を見開いてしまう。 「…なんで、笑うんですか…」 「あははは!面白過ぎる!あんた、名前は?」 必死に笑いを抑えて、涙を人差し指で拭いながら男の人は私に聞いた。 突然でビックリしたが、しぶしぶ『富川 花』と答える。