眉根を寄せながらも小首を傾げた私に、ユウはあーだのうーだの意味不明に唸り始める。
何コイツ、頭大丈夫なわけ。キモいわー…。
心の中で罵倒を並べる私に、ユウはゆったりとした動作で帽子の鍔を下げる。
あ、顔、隠した。
寂しげな空気を一瞬纏ったから、ほんのちょっとだけど罪悪感を感じたのに。
ユウは拗ねたような口調で言の葉を紡いだ。
「狡い、狡い狡い狡いー。」
「……。」
「あんな使い方されたのに、あんなこと言われちゃ、俺何も言えないじゃん。」
「…知らないし。」
「小悪魔か!」
「はぁ…、もう何でもいいから黙ってよ。」
コイツの相手をしてると私までどうにかなりそうだ。
てか、コイツ今日は店には来れないとか言っときながらもう直ぐ着いちゃうんだけど。
くるり、後ろを振り向き口角をゆるく引き上げたユウに刺々しく言葉を投げかけた。


