「ねえ誰~??」
ファミレスを出る最後の最後までまゆみはしつこく聞いて来た。
「絶対ひかない?」
「ひかないひかないっ!絶対ひかない!」
なんだかまゆみになら言える気がした。
「2年に潤希っているの知ってる?あの人。」
まゆみは目を見開いていた。
「…え?なに…いってんの?」
「実は俺バイなんだ。好きになれば性別なんて…
俺の言葉をふさいでまゆみが、
「…なにいってんの?ひろきが好きなのはまゆみじゃないの?
なんで?なんでなの?今までひろきにいっぱい尽くしてきたじゃん!!!なんで、まゆみが男に負けるの?」
まゆみが泣きそうな顔をする。
「俺にとってまゆみは家族みたいなもんなんだ。ごめんな、まゆみ」
