純希がモロに嫌そうな顔をした。
「マジだけど?何、純希イヤか」
オレはその時、ただもう1人のメンバーが見つかればいいとだけ思っていた。
「イヤ・・・ではないけどさ!ただ、ほら・・・軽音部って女子だけっぽいじゃん」
でも、純希の言いたいことはそれなりに解る。
「オレらと絡むのだけが目的の女子ばっかり居そうで、って言いたいんでしょ?」
それを、海斗が代弁した。
「うーん。そうかも~・・・女の子は大好きなんだけどね」
純希は笑う。
「あ、そういや葉山も気つけろとか言ってたな・・・」
「軽音部女子に?」
「おう。なんかよくわからねえけど」
「女子の情報網はコワイからね。葉山も色々知ってるんじゃない?」
「「ナルホド」」
海斗の推理もなかなかだよ、と言ってやりたい。
「まあ、そこらへんは頭使って・・・」
海斗がそう言い掛けてやめた。
そして、ドアの方を目を細めながら見ている。
「海斗?何見てんだよ?」
純希がそういうと・・・
「わあ、野口達がいるー!」
甲高い女の声が音楽室に響いた。
「あ、ほんとだー」
「きゃー!純希くんもいるっ」
「望月くんだ、メガネかけてるカッコイイ~!」
1人を先頭に、5人の女子がゾロゾロと入ってきた。
