「はい?」
「まじごめん・・・」
望月くんは、相当あせってる様子。
「大丈夫だってば!気にしないで」
ぬれてて、ちょっと
冷たいけどね。
「姫、ジャージ持ってんの?」
後ろからけいたろがヒョコっと顔を出した。
「持って・・・ない」
「まじかよ、オレも持ってない!ごめん、姫ーー!!」
けいたろも、なぜかあせってる様子。
「オレもない」
「オレも」
望月くんの仲間たちも持ってないのか。
「オレ、持ってる。」
望月くんは、机にカレーライスの乗ったトレーを勢いよく置くと
「教室にある。行こう」
そう言って、私の腕をつかんで
階段を上った。
