Dear.幽霊の君。


まるで漫画みたいなセリフ。
その一言であたしは十分幸せになる。
なのに、なぜだろうか?

涙が自然に出てきてしまうの。

感動してない。
悲しくない。
嬉し泣きでもない。

これは、さみしいから?

「そういう事言われると、なんかさみしい」
「なんで?」
なんでって・・・
知らないけど。
でも、さみしいから。
さみしくて仕方ないから。
胸の奥がギュッとなって、痛い。
まるで体を締め付けられてるみたい。

・・・・・待て。
ちょっと待て。
締め付けられてる“みたい”じゃなくて、
締め付けられてる。
「何してんの?」
「えー、なんかギュッてしたくなった」
「離せー!これギュッレベルじゃないぞ、苦しいぞかなり!!」