「お、やっぱココにいたな」
「アンタ、朝のパンツ男っ!」
「覚えてくれてたんだ。嬉しいなー。はっは」
何がはっはよ!
人のパンツ見物しといてっ。
「へぇ、アンタが例の!なかなかイケメンじゃ~ん」
「ちょ、美仔!やめてよね」
そりゃぁイケメンですとも!
イケメンですけどね?あたしのゴリラちゃんを見た人なのよ、しかもがっつり!
チラ見なら許せたかもしれないよ、
でもがーっつり!これは許せないでしょう。
「まぁ、めったに見れないモンだからな。ちゃんと見とかねぇともったいない」
「なに開き直ってんのよ!もういい、美仔こんなトコ出よ!気分悪いわ!」
「ちょ、待てって!これ・・・」
と言いながら、パンツ男があたしの腕をつかんだ。
その瞬間、過去の記憶を一気に思い出し、いつの間にかこう叫んでいた。
「やめてよ!離して、あたしに触らないで!」
そして、保健室を飛び出した。

何もしていない人に怒った恥ずかしさ。
叫んだ瞬間の沈黙。
そして―――――――過去の、記憶。
全てが失われた瞬間。
あたしは息が、できなくなりました――――――――