冷雨のあと

 そう語った。ソーリの本音を聞けた瞬間。一筋の光が見えたような気がした。こいつには僕よりも一つ上だ。こいつなら今の気持ちをさらけ出してもいいかもしれない。
そう思い、今抱えている悩みをソーリにすべてさらけだした。
「死んでもいい、思ってるやろ?生きててもいいことはないかもしれん。でもまだ俺はやりたいことがある。それをやるまでまだ生きてみようと思う」
 僕は黙って頷いた。
「別に大したことじゃないけどな、親から離れて一人暮らしがしたいんや。親がおるとどうしても束縛がある。どうや?したないか一人暮らし。エロビも見放題や。どうや?親が嫌いなら一人で暮らしたらいいやん。憎しみの気持ちがエネルギーになることもある。そのときの感情が支えになって生きていけることがあるよ。今そう思う」