素直になりたくて



剣弥が帰った後、私は食器を洗い終えて、ソファーに座りテレビをつける。





剣弥は、3人兄弟の末っ子。
女で一人で育てる叔母さんにいつも私のお母さんも手伝っていた。



そんなある日、その時はまだ、私も剣弥も小学生で、突然叔母さんが体調を崩して入院した。

それで、お母さんが剣弥を預かって、2ヶ月ぐらい私の家に泊まってた。


でも、いつもニコニコして楽しそうで、涙を流してる所を見たことがなかった。





剣弥は、強いんだな…


なんて、思うこともあったけど、でも、


いつも剣弥のお姉ちゃんに甘えてた…。




本当は泣きたいし、
本当は甘えたいんだろな…



って。