寄ったカフェで私達はクレープを食べていた。
「…むぅ、何さー」
美味しそうにクレープを頬張る琉華を眺めていたら不機嫌そうに聞かれた。
「クリーム、ついてるよ」
言って私は、琉華の頬からクレープを掬った。
「あ、ありがとー//」
「…美味し」
掬ったクリームを舐めると、口の中に甘い味が広がった。
「えへっ☆…乃愛、大好き!」
琉華は満面の笑みで言うと、また恥ずかしそうに、えへへー、と笑った。
「……私もよ、琉華」
私は、自分にしか聞こえない声で言うと、琉華が食べ終わるまで待って席を立った。

「んで、この後はどこ行くの?」
カフェを出たところで琉華に尋ねられた私は少し考えた。
「…も、もし行くところがないなら、ちょっと行きたいところがあるんだけどいい?」
琉華は、申し訳なさそうに上目遣いで聞いてきた。
「ん、琉華が行きたいなら付き合うよ」
すると琉華は、ぱぁっと笑み、私の腕を引いた。

「…綺麗…」
琉華に連れて来られた場所は、夕焼けがよく見える高台だった。
「でしょ?…いつかここに、乃愛と2人で来たかったんだ」
そうなの?、聞くと琉華は私を見上げはにかみながら頷いた。
「ありがとう、琉華」
「ふぇ…?」
そんな琉華を見て私は、とてつもなく愛おしくなり気が付けば琉華を抱きしめていた。
「の、のあーっ////」
「…これからも、ずっと一緒だよ」
私は、その言葉にありったけの思いを込めて言った。
「お母さんになっても、おばあちゃんになっても、ずーっと一緒…」
琉華は、しばらく沈黙してやがて私から離れ、少し寂しげに微笑んで
「帰ろう」
と言って先に歩き出した。

「ただいまー」
家に帰ると、先に着いていた琉華が、おかえり、と迎えてくれた。
「…今日は、付き合ってくれてありがとう」
リビングに入るなり私が言うと、琉華は不思議そうに首を傾げすぐに、あぁ、と言った。
「ううん//私こそ、今日はどうもありがとう♪すごい楽しかったしそれに…」
琉華は少し勿体振るように言葉を切り、えへへと笑って
「それに、ずっと一緒に行きたかった場所に行けたから」
と恥ずかしそうに告げた。
「乃愛、大、大、大、大好き〜♪」
ぎゅっと、琉華は私に抱き着いてきた。
「眠いー…」
私は、ふふっと笑うと、ぎゅっと抱き返