その帰り道、秋華があの時間まで
南館にいた理由を聞いてみると、

由紀さんに告白されたから

らしい。


両想いだと思っていた俺は、
付き合ったものだと思ってたけど
自分でもわからないまま
なぜか保留にしてしまったらしい。




まぁ、俺からしたら好都合なんだけど。


『ってゆうても、山田がまだ残っちょるけどな』


ベッドに寝転び一人呟く。



秋華は南さんから山田に変わったのかもな。


変わったとしても、俺はまだまだ諦めねー。



天井に向かって右手を突き上げ、



『俺が手に入れるんじゃ』



その手で拳を握った。