「あーあー。俺、妬いちゃいますよぉ」
湊までなんか言い出すし!
「可愛い秋華が私たちから巣立っていく~」
『…巣立ちません』
……この子はなんや。
泣く真似までして(笑)
「ちょ…まじですか?…はい…あーちょっとショックっす…はい……ふっ任せてください。俺頑張りますよ…はい、じゃあまた」
『…なつ、なんて?』
電話を切ったハルちゃんに話かける。
「ん?あぁ。迎えにいくから、秋華と待っとけって。」
『ハルちゃんも一緒?』
「うん、一緒」
やったぁ!
やばい、嬉しいっ♪
「えー、俺もあきと一緒に帰りたい~。てか三城さん、いつまでそうしてるんですか?」
そうしてる…?
あ!私抱き締められてるまんまやん。
ぱっと慌ててハルちゃんから離れる。
「お前…──“キーンコーンカーンコーン”
ハルちゃんの言葉に予鈴が重なった。
「なんすか?」
「…や、なんでもねぇ」
そう言って、自分の席に戻ったハルちゃん。
「…ま、いーや。あき、またねっ♪」
うん、と湊に手を振り返した。

