『うん、おる。代わろか?』


《あ、じゃあ代わって》



『…は、ハルちゃーん。なつが代わってやって』


うわ最悪。

緊張しすぎて噛んだし。


「…夏葵さん?」


うん、

と頷くと、

「ん、サンキュ」

ぽんぽん、と頭を撫でられて心臓が跳ねる。


『…ぜ、全然っ!///』


あーもうっ!

恥ずかしさと驚きから声おっきなったし。

こんなんじゃ、バレバレやって。


「…夏葵さん?変わりました」


なつと何を話してるんかな、って思って
じっとハルちゃんを見つめる。



「…あき見過ぎー。てか、夏葵って誰?」


湊が私にずいっと詰め寄ってくる。


『…あー、近所のお兄ちゃん』


湊、また近いから。

少し照れつつも困っていると、


「…お前、秋華に近い」


まだなつと電話しているハルちゃんの
右手が私のお腹あたりに回り、
片手で抱き締められる形になる。


『ハルちゃんっ!?』


こ、これはあかん!!

湊よりハルちゃんが近い!

心臓がもたへんしーっ!



「あ、こっちの話っす。…はい…あーじゃあお願いしていいっすか?」


『……?』

なんの話やろ?


「あき、ラブラブやん♪」


『あっきー!?』


この子はいきなり、なにを言い出すんや!

ハルちゃんに聞こえるやん!