────……放課後、
「あきー、視聴覚室いくで」
『…うんっ』
今から由紀さんに会えるのに、
さっきのハルちゃんの顔か頭から離れやん。
ハルちゃんを見ると、哀しそうな顔はそのままで、
冷たい視線を私とタッキーに送っていた。
なんで、そんな顔してんの?
『はぁぁ………』
視聴覚室に向かいながらハルちゃんを思い出し
思わず溜め息を漏らす。
「ちょ、暗っ!あき、暗すぎるから」
『だって、ハルちゃんがぁー…』
元気ないんやもん。
「あきってさ、陽大が好きなん?」
……え、私が?
ハルちゃんを、好き?
『なん、で?』
「溜め息つくし。心配してんのか知らんけど、ちらちら見てるし。」
嘘ぉっ!?
自覚ないんやけど。
「え、なに?もしかして無意識?」
『…かも』
「んー、そうかぁ…」

