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『んー…、まだ眠い』
懐かしい、夢を見た。
もう名前は思いだせやんけど
忘れかけていた“キオク”と“タカラモノ”
『んー、あれどこ直してたっけ？』
ふと、目が入ったところは
『……幼稚園のころのお道具箱？』
ピンク色の箱をあけるとクレヨンや
絵が描かれた画用紙と一緒に、
小さな赤と白の薔薇がついた
おもちゃの指輪が入っていた。
『これやぁ…』
指にはめてみる。
ちっちゃ！
ピンキーにしかならんやん。
『あの子、だれやったかなぁ』
私、あの子と会ってから広島弁好きやねんなぁ。
「秋華ー！あんたいつまで寝てんねん」
わわっ、忘れてた！
『起きてる、起きてるっ』
慌てて制服に袖を通し、リビングに向かう。
