すると突然、奈緒とは反対の横から
「…俺、席ここになったからよろしく」
って声が聞こえて、声のほうを向く。
『み、三城くん?』
うん、三城くんや。
てか私なんで話かけられてんの?
『あの…?』
三城くんに疑問をぶつける。
「ぷっ…相変わらず抜けてるんだ」
わ、笑われたぁ!
てか笑顔かっこいい~
…って、ちゃうやん!
今“相変わらず”って言うたよな?
私と同じように、奈緒もあっきーもげんもびっくりして三城くんを見る。
「……あぁ、ごめんごめん。それつけてるから“花田 秋華”かなって思ったんだけど、」
いやいや私、“花田 秋華”ですけど。
そもそも、“それ”って…
三城くんの目線の先には、朝はめて外し忘れていた指輪があった。

